兼六園
兼六園は石川県金沢市にある特別名勝の庭園です。茨城県水戸市にある「偕楽園」、岡山県岡山市にある「後楽園」とならぶ日本三名園の一つとして有名ですね。
隣には金沢城公園があり、石川橋でつながっています。石川橋を渡ると兼六園の入口のひとつ「桂坂口」が見えてきます。ちなみに兼六園には入口が七つあります。
桂坂口の右側にある茶店通りを歩いて行くと別の入り口「蓮池門口」が見えてきます。こちらには「特別名勝兼六園」の石標がある蓮池門旧址があります。ここが兼六園の正門だそうです。
「蓮池門口」から入り左側にあるのが「夕顔亭」。茶室内の壁の夕顔の透彫りから名付けられたそうです。
右側にある坂を通っていくと噴水が見えてきます。この噴水は霞ヶ池を水源としていて、池の水面との高低差による自然の水圧で吹き上がっています。日本庭園では珍しく、19世紀中頃につくられた日本最古のものといわれています。
噴水を通り過ぎてサクラを眺めながら歩いていると見えてくるのが「霞ヶ池」。兼六園のほぼ中央に位置し、園内で最も大きな池です。深さは最も深いところで1.5mあります。
栄螺山、内橋亭、徽軫灯籠、虹橋、唐崎松、蓬莱島などの名勝が池の周辺に配置されています。なかでも「徽軫灯籠」から霞ヶ池を眺めた景色は有名です。兼六園のパンフレットの表紙にも使用されています。
「唐崎松」も有名です。琵琶湖畔の唐崎松から種子と取り寄せて育てた黒松で、雪の重みによる枝折れを防ぐために施される雪吊りは兼六園ならではの冬の風物詩です。
霞ヶ池をから少し歩くと「兼六園菊桜」が見えてきます。一つの花に花びらが300枚以上つくのが一番の特徴で、菊の花のように咲くことからこの名で呼ばれています。濃紅、薄紅、白と色が移っていく珍しい品種のサクラです。
兼六園にはサクラだけでなく梅林もあります。この梅林は昭和43年に、明治百年記念事業として、北野天満宮、太宰府天満宮、湯島天神、水戸偕楽園などの協力により造成されたものです。約20種、200本が植えられていて3月には紅白の花が咲き誇ります。
春の梅やサクラ、秋の紅葉、冬の雪景色など何度も足を運びたいところです。