エリザベス女王も認めた石庭がある「龍安寺」
京都市右京区にある「龍安寺」は、臨済宗妙心寺派の寺院です。妙心寺は龍安寺の近くにあるので、一緒に観光するといいかもしれません。仏教寺院の称号である山号は「大雲山」、創始者は室町時代に名を馳せた武将「細川勝元」と言われてます。
龍安寺を有名にした石庭「龍安寺方丈庭園」は、1975年にイギリスのエリザベス女王が石庭の見学を希望して訪れました。その際に石庭を称賛したことがきっかけとなり、世界的に注目される観光名所に。1994年には、「古都京都の文化財」として、清水寺や金閣寺、銀閣寺などとともに世界遺産に登録されています。石庭の他にも、季節ごとの景色を楽しめる鏡容池(きょようち)や境内の建物も見どころがあります。
龍安寺の石庭は、庭一面に白砂が敷き詰められ、石庭を囲っている油土塀は遠近法を使った目の錯覚で庭が広く見えるように設計されています。石庭には、東から5、2、3、2、3の並びで合計15個の石が置いてあり、石庭をどの角度から見ても必ず1つの石が見えず14個しか見ることができない不思議な造りになってるそうです。それもまた、龍安寺の石庭を有名たらしめている魅力の一つで、色々な角度から石を数えてみるのも楽しめます。
龍安寺は石庭で有名ですが、庭園も素晴らしいです。庭園は鏡容池を中心とした回遊式庭園となっており、平安時代にはこの池で貴族が舟を浮かべて遊んだそうです。鏡容池の弁天島には、「豊臣秀吉」が礼拝した弁財天が祭られているとあって、歴史の重みを感じます。庭園には四季折々の草花があり、鮮やかな景色を楽しめます。
龍安寺の本堂である方丈は、重要文化財に指定されています。方丈は1606年に織田信長の弟・信包によって建立されましたが、1797年に焼失し、西源院の方丈が移築されました。勅使門という門も重要文化財に指定されていて、こちらも1797年に一度焼失しています。現在の勅使門は、1975年に移築された西源院の唐門で、エリザベス夫妻が龍安寺を訪れた際、この勅使門を通って方丈から石庭をご覧になったそうです。
最後に龍安寺の御朱印は、中央に石庭と書かれた特徴があるので記念になると思います。龍安寺ではお札やお守りの他に、お土産物も販売しており、石庭の情景が描かれている手ぬぐいは、ハンカチ代わりにも使えるので、お土産におすすめですよ。