わびさびを感じる
たまたま京都に行く用事があったので、会いた時間に是非行ってみたいと思ったのがこの龍安寺。高校時代に一度伺ったことがあり、その時も石庭を代表とするわびさびを感じに行きたいと思ったのですが、その時はたくさんの観光客がいたため、自分の思った通りにならなかった記憶がありました。そこで、いつかリベンジしてみたいとは思っていたものの、今回縁あって行くことになりました。
京都駅からはバスで40分程度、本数が限られていたり、同じ乗り場から違う方面に向かうバスがあったりするので気をつけましょう。僕は乗り間違えました。
バス停は龍安寺前もありますが、立命館前から歩いていくこともできるので、そこは時刻表で適宜バランスを見てください。
前日に大量の雨が降った初夏の土曜日、午前10時台に伺ったので全体的に人はすいていました。龍安寺といえば石庭が有名ですが、境内自体は非常に広く、石庭までたどり着くためには5分ぐらい歩きます。黄緑色のもみじから差す木漏れ日が美しいです。また、大きな池にはハスの花が大量に咲いていたのも見応えがあります。
ようやく本尊に到着、拝観料は500円です。前日の雨の影響で晴天なのに傘を持っていた私は、傘立てに傘を置こうとしたところ受付の方から「忘れられるといけないので、靴置きに一緒に置かれてどうぞ」との一声、こういった出先での細やかな心遣いは嬉しいです。
ようやく石庭へ、ここは数多くの建築家・芸術家に絶賛される日本美術におけるわびさびを体現した場所です。非常にシンプルながら凝らされた趣向と謎がそれを一層有名にしています。奥に行くにつれて低くなるように設計され奥行を演出する塀や、全部で15個から構成されるものの、全ての石を一度に見ることはできないと言われる石の配置、「吾唯足知」と書かれたつくばいなど、見所はたくさんです。縁側に座って庭に向かって瞑想、ただ爽やかな風と、小鳥のさえずり、念仏や木魚の音をただ感じ、心を空っぽにする時間はとても気持ちが良いもでした。