「質実剛健」渋い寺院
40年前、小学校の修学旅行で京都を訪れましたが、何故か見学ルートから外れていて、ずっと行きたいと思っていた、銀閣寺に、ようやく行くことができました。
京都府京都市左京区にある「銀閣寺」こと「慈照寺」。室町幕府の八代将軍・足利義政によって造られた山荘東山殿を起原としていて、足利義政が亡くなった後、禅宗のひとつ・臨済宗の寺院となって、足利義政の法号・慈照院にちなんで慈照寺と名付けられたとのことでした。銀閣、というのは、同じ京都で臨済宗の寺院でもある金閣寺(鹿苑寺)に対して称されるようになったとのことです。写真などでは、見たことはありましたが、年齢を重ねるにつれ、銀閣寺の方に興味が沸いてきたので、今回、宿泊先からも近いこともあり、観光ルートにいれた次第でした。
総門をくぐり、長い、竹垣の道「銀閣寺垣」を通ります。ここから別世界に来たような不思議な感覚になりました。そして、入場券代わりのお札をうけとり、いよいよ中へ。その前に御朱印を頂く場合は、出口にある御朱印所に先に預けておくとのことでした。
中に入り、最初に目に飛び込んできたのは、白い砂を、段形に盛り上げた銀沙灘、そして円錐台形に固められた向月台でした。整えられた形は一見の価値ありだと思います。
そして、そのまま観音殿・銀閣へ。金閣寺を、豪華絢爛というならば、銀閣寺は、質実剛健という言葉が思い浮かんだように、渋い、という印象を受けました。禅宗のお寺ということもあってか、威圧感に近い風格のようなものを感じさせる佇まいが印象的です。
また、江戸時代の中ごろに建てられたと言われている本堂・方丈や、造営当時の遺構で現存する、国宝・東求堂からも同じような、威厳を感じました。奥に行くと、山のようになっていて、上には展望所があります。そこから見る景色も圧巻で、お寺全体が見渡せるほか、京都の景色を一望することが出来ました。
正面からだけでなく、俯瞰も含めて、いろいろな角度から見ることができるので、実際に見て見ると、写真などとは違った印象を受けることが出来るのではないしょうか。