三宝院の見どころ
醍醐寺の三宝院は、醍醐寺に向かう参道の入り口にあります。
まずは拝観受付を過ぎて少し行くと、とても立派な「唐門」が左手に見えてきます。
この唐門は、国宝に指定されていて朝廷からの使者をお迎えするときだけ扉が開けられたそうです。国宝というと時代の古いものというイメージが浮かびますが、この唐門は今も造ったばかりのように光り輝いていて桃山時代の華やかな様子がとても身近に感じられます。
いよいよ 三宝院に入っていくと、どーんと大玄関が迎えてくれます。ここは、重要文化財です。重要文化財の中に入れるなんて思ってもいませんでした。中には三方に広がる富士山の襖絵。三枚それぞれに趣があり富士山の違った姿を楽しむことができました。
まだまだ続きます。次に控えているのは「葵の間」。ここも重要文化財です。この葵の間の襖絵は、この部屋の名前のとおり葵祭りが描かれていました。下賀茂神社から上賀茂神社に向かう壮行列の絵です。今も大勢の観光客が見に来る葵祭りの当時の様子がうかがえる襖絵でした。その次は、「秋草の間」この部屋も重要文化財。醍醐寺 三宝院は重要文化財だらけです。次は、「勅使の間」もちろんここも重要文化財です。ここの襖絵は竹林花鳥図 桃山時代の作品だと書かれていました。ここまでの4つの間をとおして当時の景色を想像しながら絵を見入ってしまいました。
ここから「表書院」へ。ここは国宝です。表書院は、平安時代の寝殿造りの様式を取り入れた建築らしく、下段・中段・上段の間があるユニークな造りだと書かれていました。表書院の縁側から三宝院庭園がじっくり眺められます。この庭園は、豊臣秀吉で有名な醍醐の花見のために作られた庭園で華やかな桃山時代の雰囲気が感じられます。庭園は亀島、鶴島、賀茂の三石、藤戸石、豊国大明神、枕流亭、三段の滝と見どころがいっぱいで本当に時間の経つのを忘れてしまうくらいにいつまでも眺めていられます。一年中どの季節に訪れても、新しい発見がある素晴らしいところだと思います。